設立趣旨書
1 趣旨
地域福祉をめぐる環境は、昨今大きく変化してきました。
「無縁社会」という言葉で代表される血縁・地縁・社縁を喪失した人が社会から孤立し様々な問題を抱えているといわれています。地域のコミュニティの喪失や、家族の機能の衰退、雇用の非正規化など、戦後コツコツと築きあげてきた日本の社会が思いがけない方向へと大きく変化しています。
また3月には、誰もが予想もしていない大災害が起こりました。復興を成し遂げるためには、地域コミュニティの再生が大前提となり、いかに地域を考えていくのかということが最重要課題となり、まさかのときの地域の力が試されています。
ここ北本市及びその近隣地域でも、地域を今後ますます重要な生活の基盤としてとらえていかなくてはなりません。
このような社会情勢の中、私たちは、地域を安心して暮らし続けることのできる場所にするために、「私たちのできることを」「たすけあい」の気持ちで地域福祉に取り組んでいくことが重要であることを確信し、話し合いを重ね、特定非営利活動法人ワーカーズコレクティブてとての設立を決意しました。
北本市に地域福祉の拠点作りを行い、その拠点でさまざまな情報を発信し、近隣地域の実情を汲み取りながら、地域で生活するために必要なサポートを行うことで、自分たちで支えあう地域社会をめざします。
また私たちは、それを実践するために自らの力を出し合い、働き、運営するワーカーズコレクティブという形態で事業運営を行います。
2 申請に至るまでの経過
生活クラブの組合員が中心となり、生活クラブの地域福祉方針に沿った「このまちで暮らし続けたい」という思いを実現するために、平成18年7月から生活クラブの組合員活動拠点である北本生活館において、「であい館(北本生活館)福祉拠点づくり委員会」を立ち上げ話し合いを重ねてきました。
平成20年4月生活クラブ生協が、事業としてみんなの居場所「わ〜くわっく北本」を開所し、ワーカーズコレクティブてとては、任意団体として地域サロン・一時託児・親子のひろばの運営を担ってきました。
今後営利事業ではない事業を継続するにあたり、活動の基盤を確立するために、また福祉有償運送の事業開始にあたり、法人格取得が必要であると判断し、特定非営利活動法人を設立します。
平成23年5月9日
特定非営利活動法人
ワーカーズコレクティブてとて
設立代表者 仲谷 まり